こんにちは(^▽^)/
”料理の世界に魅せられて” 最終章 中編”です。
前回までの物語はこちら
2年越しで再開したレストラン業界の仕事。
夢を追い続けて、この挑戦で最後にしようと決意を固め、
再度スタートを切ったのでした。
スタートから問題が発生。
同期で入った仲間が早くも脱落。
1人取り残されて血を見た私でしたが、
自分の気持ちは捻じ曲げず、
頑張ろうと決心したのでした。
第2週目
嘘と言っておくれ…
ここで初めて知る事実を知らされました。
先輩「ピチポン! 俺はこの月でここは終わりで、他のレストランに行く事が決まっているんだ」
私「えっ!? 嘘ですよね!?」
先輩「本当だよ。だから今日から俺のやってた事全て、3週間で覚えられるか?」
いきなり真実を知り、
もうね、頭が痛かったホント…
次々に試練が降り注ぐ私でしたが、
「もうやるしかねぇ!!」
はぁ、テレビも無ェ、ラジオも無ェ、クルマもそれほど走って無ェ、
ピアノも無ェ、バーも無ェ、おまわり毎日ぐーるぐる。
もうふざけてこんな歌詞まで出てくるよホント…
私「辛いけど、全力で覚えます。ご指導お願いします」
辛い事実を知らされ、それでも負けず第2のスタートを切りました。
いきなり飛び級になった件
普通の料理業界では、
最初から食材なんて触らせてもらえません。
しかしこの先輩がいなくなってしまうという事は、
作る人と仕込む人が同時に消えてしまうという事。
先輩がいなくなった後は、
正直シェフがやるものだと思っていたのですが、
どうやらそんな気配がなく、
いきなり先輩の肩代わりになる事が決まりました。
つまり、飛び級で仕事を任される立場になりました。
3週間で仕事を覚えた事
ここからは修行の3週間。
自分に鞭を打って、先輩から教わった全てです。
食材の準備・下ごしらえ
全ての食材の切り方、準備の仕方、
何を使って、どのように調理をするか。
この下ごしらえが正直一番大事です。
何を作るにも、”これ”をしないと始められない。
ドルチェ
小さいショーケースに、
お店でも出しているドルチェがありました。
種類は4種類。
これらを全て3週間で叩きこみました。
出汁系
トマトソースからフュメ、ブロード、
イタリアンには欠かせない、日本で言う出汁系。
食材の旨味を引き出すには欠かせない作業です。
パン系
田舎風パン(フォカッチャ)や、丸パン、
粉系のアイテムです。
ドリンク系
高価なコーヒーマシンが設置してあり、
本格的なバリスタ系のカプチーノも作れる機械がありました。
以外とコツを覚えないと難しい作業です。
ソルベ(お口直しのアイス系)
以外と知られていないソルベ。
コース料理の切り替わる時などに、
お口直しとして少量で出てきたりします。
その他雑務
お店のテーブルクロスを洗ったり、
厨房の衛星管理を徹底したり、
雑務はかなり量が多かったです。
いよいよお別れの日
先輩とのひと時
3週間みっちり教えて頂いて、
その間に色々話した先輩。
時には他愛もない話をしてみたり、
真剣な話をしてみたり、
本当に色々教えて頂き有難う御座いました。
正直楽しかった。
メモしていたレシピが3週間で溢れんばかりの量になりました。
先輩の凄さを知った
割愛して載せていますが、
仕事を教えて頂く一貫で、色々話しました。
その際に感じた凄さがあります。
まず覚える順番は下積み時代でも、関係ない事。
それはやれる奴の特権だという事。
簡単に言えば、
”覚える順番は年数に比例しない事”
努力次第で道は切り開けるという事です。
この話をしている時、
先輩「ピチポン、お前はセンスがある。俺はお前を見込んでいる」
私「有難う御座います。先輩みたいになれるように頑張ります」
こんな会話をしました。
口数は少ない先輩でしたが、
出し惜しみ無く教えてくれた先輩です。
この経験は現在の私にも役に立っています。
感謝を込めて
普通、入ったばっかの奴に全てを教えますか?
どことも分からない奴を信じられますか?
先輩はそんな私をきちんと受け入れてくれて、
最後まで面倒を見て下さいました。
なので、この場を借りて…
本当に有難う御座いました。
先輩は従業員の皆に挨拶を済ませて店を去って行きました。
魂を引き継いだ2か月目
いよいよ物語も佳境です。
オーナーと正社員1人の私とパートさん数名になりました。
任された事を忠実に
先輩がいなくなり、初の1人体制がスタートしました。
最初は緊張しましたが、
慣れるまでは、そう時間を取りませんでした。
営業時間はあくまで補助作業
先輩は調理もやっていましたが、
私はさすがにそこまでできないので、補助担当です。
接客をランチタイムはパートさんとこなしながら、
ディナータイムはホールを私一人で、補助業務をこなしながら。
正直忙しい時は休める時間すらありませんでした。
ルーティン化して慣れてきた
2か月目が過ぎ去る頃、
作業にも労働時間にも慣れ始めて、余裕が出てきました。
朝から仕込みをして、営業時間開始までには終わらせる。
ランチタイムが終われば、
また仕込みをして、まかないを作り休憩。
ディナータイムが終われば、
全てを片付けして、夜飯を作って食べてから帰る。
作業が大変だったからか、8Kgぐらい体重が落ちていました。
気づいてしまった3か月目
作業が楽しくなってきて、
更にステップアップしようと思っていた3か月目。
気づいてしまった事から、
とある事件に発展します…
開店時間を超えて出勤事件
3か月目に入って気づいてしまいました…
先輩がいた時からそうなのですが、
お店がランチタイムで開店してから出勤してきます。
最初は
「仕込み系を任されているから安心されてるのかなぁ?」
と自分では思っていました。
いやいや….
よく考えてみ!!
「お店の味を決める事を任されているのに、心配にならんのか?」
皆さんがオーナーだったら新人の腕信じますか?
自分なら早めに来て、見て、確かめてアドバイスを出します。
はは~ん…コイツ
楽してやがる!!
そう気づいてしまいました。
こっちは毎日寝る時間も削って仕込みを朝からやってるのに、
お前は遅刻決め込んで、
エリート気取ってんじゃんねぇよ!!
そう気づいてしまい、
苛立ちを覚え始めました。
言う事成すこと全てイラつく事件
こういう人いませんか?
”普通に話せばいいのに、一言二言多いやつ”
そうです、その特徴が”嫌味を付け加えてくる”です。
例えばお皿を不意に割ってしまったと仮定しましょう…
普通の人が注意をするなら、
「大丈夫?気を付けてね。次は注意しようね」
くらいなニュアンスだと思いますが、
この人は
「あ~あー、その皿高いんだよ? お前の給料から天引きだよこれ(笑)」
みたいなニュアンスで言ってきます。
お前のその言い方を毎日聞いてるこっちは
朝倉み〇み 43歳、なんだか最近イライラする。
こっちは43歳じゃねぇけどな!!
自分の武勇伝を語る事件
いませんかこういう人?
「俺はこの有名なとこで働いたから、俺はすごい!!」 みたいな…
それね、
カッキーーーン!!
って決まってるつもりだろうけどさ、
ただ働いてただけで凄いとはならんのよ(;^_^A
むしろ、
つまんないアル…
料理のレパートリーが一定事件
当然さながらメニューには、
”シェフのお任せコース”
なるものが存在します。
これは、色々試行錯誤して料理を組み立てるシェフの骨頂です。
高価な値段の上に成り立つこのメニュー、
何回もオーダーを受けた時がありますが、
「今日はどの前菜にしますか?」
と聞くと、
毎回のように同じメニューを出します。
ツマライネ….
お前の面も次いでに見飽きたネ…
高価なお金を出すお客様の気持ちになると、
とても悩ましく料理を出しづらい時がありました。
先輩に相談を持ち掛ける
せっかく楽しくなってきた反面、
徐々に嫌な事が我慢できなくなってきた時、
先輩に相談を持ち掛けました。
休みの日を利用して、先輩に時間を取って頂き、
先輩の住んでいる所までお邪魔しました。
私「先輩にご相談があります…」
先輩「どうした?言ってごらん?」
(いきさつを説明すること10分位…)
先輩「ようやく気付いたのか…お前はいい意味でバカだよな(笑)、俺もあそこには1年いたけど、本当に気が合わなくて何度もぶつかって、1年でこの店辞めっから!!って契約だったんだよ」
私「なるほど、今ならその理由が分かる気がします…」
その日はストレスが頂点で、
先輩と飲みながら話していたのですが、
ヒートアップして朝まで相談していました。
それでも真剣に相談に乗って頂き、
その日で少し考えを変えようと心構えを変えました。
ふっかーーーーーーーつ!!
先輩ありがとうございます<(_ _)>
こうして4か月目に入ります。
TO BE CONTINUE…
次回予告
お疲れ様でした。
次回で本当に最後!!
料理の世界に魅せられて Part5
乞うご期待を(^▽^)/
いよいよ4か月目に突入した私ですが、
最後はどんな結末が?