料理

料理の世界に魅せられて Part5

ピチポン

こんにちは(^▽^)/

料理の世界に魅せられて 後編です。

泣いても笑っても最終回!!

最後までお付き合いお願いします(⌒∇⌒)

*前回までのあらすじ

先輩が居なくなり、遂に一人での作業がスタート。

 

それとなく作業に慣れ、

やり過ごしていく私でした。

 

先輩に悩みを聞いて頂き、

いざ4か月目に突入するのでした…

4か月目突入

安月給、重労働の壁

やはりこの世界は”見習い”の給料は低い。

そして賃金に見合わぬ労働時間。

 

朝7時前には開始して、帰るのは深夜1時頃なんてザラ!!

並大抵な精神力ではとても続きません。

 

当時の私は交通費を含めて手取り¥13万位でした(社保なし)

 

正直生活がいっぱいいっぱいでした(;^_^A

それでも”諦めない気持ち”で、

「成せば成る何事も、成さねば成らぬ何事も」

この精神力でなんとか持ちこたえていました。

作業は慣れた

先輩から引き継いだ仕事全般を卒なくこなすようになって、

シェフからダメ出しを喰らう回数も必要最低限に落ち着きました。

 

営業時間の接客にも大分慣れ、

常連様の顔もしっかり覚え、

営業時間の満席状態でも一人で対応できる位になってました。

 

まぁシェフはランチタイムでも厨房荒れてたけどなww

衝突へのカウントダウン

基本”人のせい、自分は1つも悪くない”事件

4か月目も半ばを迎える頃、

今までは意識していなかった事が感じられるようになってきました。

  

それは営業時間の話..

 

オーダーに追われて次々に注文が入り、

厨房の作業(特に調理側)はひっきりなしに、

全てのコンロにパデッラ(鍋)に火が入りっぱなしです。

 

そのオーダーが終わったら、

片付けを即座に済ませて、次の注文の品の調理が始まります。

 

勿論、私が片付けて次にすぐ使用できる状態を作ります。

 

そこで、その火元で作業しているシェフがいきなり、

 

シェフ「ピチポン!!この火元の廻りが汚れているのはお前の未熟さだからな!!」 

 

私「!? !? はい、すいません」

 

いやいや待て待てまたれーーーーい!!

 

そこの汚れはお前が鍋振り回して汚くしたんだろうが!!

 

それを俺に拭けっていうの?

拭いたら絶対「邪魔だよ!!」って言うよなお前!!

 

もう意味わかんねぇしマジ….

 

段々とついていけなくなっている自分がそこには居ました。

 

冷静に考えてみたら、

段々ついていけない自分がそこにはいたんですね…

 

その後、身に覚えのない事で、

お皿にヒビが入っていたのも、

 

シェフ「お前の扱い方が雑だから、こういうヒビが入るんだぞ!覚えとけよ!」

 

こういうのが多いと気づいてしまったのです…

食材チョイス事件

よくシェフは野菜を購入してきました。

 

私は食材に毎日、目を通していました。

 

いつも値引き品の野菜ばかり…

 

高い代金取ってるのに、

見切り品ばかり購入してくる人でした。

 

私は”高級”というジャンルを掲げてお店を営業しているのに、

「なんて心の残念な人なんだろう…」

こんな事をずっと考えてました。 

 

皆さんだったら、きっと”高級”というジャンルでお店に入ったら、

 

「きっと、市場から新鮮な野菜やお肉や魚を仕入れているんだろうな」

 

と思うハズなのです。

 

この期待を裏切って、

お客様に高い代金を頂き提供できますか?  

 

ランチのパスタ単品でさえ、

¥1500位するんですよ? 

 

自分は正直納得いかないし、

「どうせわかんないから大丈夫」

みたいな精神は、絶対許せないです。

 

高い代金を頂くのであれば、

”それ相応と思える価値の食材と調理”を提供すべきだと思います。

自分は楽したい事件

お店にも忙しくない時間も存在します。

 

その時間を使って、 

 

シェフ「ピチポン!!会計系の仕事で事務所にいるから、お客さんきたら呼んで!!」

 

私「わかりました」

 

1時間位経過して事務所に備品を取りに行くと、

 

パソコン見てネットサーフィンしてました。

 

 

いや、そんなサーフィンなら、

「かっこいいですね!!」って言ってやるけど、

お前のサーフィン違うから!!

 

人が一生懸命仕事しているのに最低な奴。

お店に出勤してくるのは営業時間開始だし、

人のせいにするわ、さぼるわ、

 

 

 

喰らわせてやりたい

出典:らんま1/2

 

それでもって、

出典::北斗の拳

 

 

決まったなww 

 

何も言わず淡々と仕込みをこなす私でした…

ドルチェ盛り合わせ?溶けた事件。

祝日にご予約を頂いた団体が来店されました。

約20人位だったかな…

 

忙しいランチ時間のご来店でしたが、

予約があったため、事前に準備は済ませておりました。

 

最後のドルチェの盛り合わせを出す頃の出来事でした。

 

この日は暑い真夏、厨房もかなりの高温で包まれていました。

 

用意しておいたお皿に盛り合わせ、

最後にお口直しのソルベを盛りつけ、

お客様に出そうとしたとき、

 

私「シェフ!!ソルベが暑さで溶けちゃってます、交換しますか?」

 

シェフ「さっさと持って行かねぇから溶けたんだろうが!!、そのまま出せ!!」

 

私「完全に溶けちゃってますけど、いいんですか?」

 

シェフ「いいから早く出せ!!」

私「いや、出せないです、こんな溶けたソルベ出せません」

 

シェフ「いいから「溶けやすいので急いで食べろ」って言って置いて来い」

 

私「…….. 了解」

 

もう想像つくと思いますが、

料理の説明をした後にお客様から、

「これ溶けちゃってますけど!!」

 

と、考えなくても分かりそうなクレームに、

私は渋々、

「大変溶ける速度が速いので、早めにお召し上がり下さい」

 

と言って、厨房に引き下がりました。

 

その後、出来る限りその団体のお客様に、

悪い気持ちがしないようサービス面では努めましたが、

やはり、満足のいく結果ではないですよね…..

溶けたのも私のせい、

速度が遅いのは、最高でも4枚しか持てないから当たり前。

自分が持っていこうともしないで、

お客様のクレームを受けるのも私。

こんな最低な奴がいるなんて…

引用:銀魂

フラストレーション溜まるわ!!

バトル勃発

なんとかこれまでの事を胸の内に押し込んで耐えていた私。

 

この後、小さい事からバトルへとヒートアップします。

ラウンド1 賄いどっち?

それはランチタイム営業終了後、

仕込みを終わらせた私が、

休憩をいつもより長くとれる時間を作れた時の話でした。 

 

あらかじめ終わらせる前に、

シェフに賄いを今日はどうするか話をして、

シェフは今日は要らないと言われていた時の話です。

  

 

私「シェフ、仕込み全部終わらせました」 

 

シェフ「はいよ!」

 

私「シェフ賄い要らないって言っていたので、自分で作って賄いも食べ終わったので、

 今日は休憩時間長く取れるにで、一回帰宅してからまた来ます」

 

シェフ「帰るのはいいけど、俺の賄いはないの?」

 

私「????仕込みしていた時にお話していたら、要らないと言っていたので作ってないですよ?」

 

シェフ「あ、そうなの?」

 

私「シェフさっき要らないって言ってましたよね?」

 

シェフ「いや、俺は言ってないぞ?」

 

これまでのストレスが溜まっていたのもあり、

私は少し感情が表にでてしまい、

 

私「ふざけないでくださいよ、さっき要らないって言ったじゃないですか?」

 

シェフ「もういいよ、自分で作るから」

 

色々頭に来てたのもあり、

私はテーブルに勢いよくパンチを1発…

 

ドン!!

ラウンド2 どっちが正しい?

シェフ「なんだぁ?その態度は?」

 

「言ってる事の意味がわかんねぇよ!!」

 

私に近寄り胸ぐらを捕まれ、

シェフ「文句でもあるのか?あぁ?」

 

私「文句だらけで言う事がみつかんねぇよ

 

シェフ「言ってみろや!」

 

私「まずその幼稚な手下ろせよ!クソが!

 

渋々手を下し、

シェフ「おら!言ってみろや!

 

私(これまでのシェフの行いを赤裸々に怒り込めて話す)

 

シェフ「文句あんなら、他のとこにいけよ! ただしお前が電話で予約受けた分全部キャンセル入れとけよ」 

 

私「知らねぇよ!自分でやれよ!

 

シェフ「辞めんなら1か月後にしろよ!!」

 

私「知らねぇよ、もう今日でお終いだわ!!人の苦労も知らずに俺の事扱いやがってマジで一人でやればいいじゃん(笑)」

 

もう、ここぞとばかりに暴言吐きまくってやったww

ラウンド3 保護者だせよ?

シェフ「今日で辞めんなら親連れてこいよ!!」

 

いやいや私、成人ですから(笑)

 

私「俺成人してるけど?」(当時21歳)

 

シェフ「連れてこないなら1か月後に辞めろ!!」

 

私「???? どっちも理由が変だと思いませんか?」

 

シェフ「いやどっちかにしろ!!」

 

私の母親もやっている事を知っていたので、

仕方なく母親に夜レストランに来て頂きました。

 

2人で話してて、

私は翌日の仕込みを終了させて、待っていたら、

事務所からシェフと母親が下りてきました。

 

今思うと、母親に本当に悪い事したなって反省です(;^_^A

その晩、帰宅後

私「なんか迷惑かけて悪かったね…」

 

母親「別に大丈夫だよ」

 

私「何話されたの?」

 

母親「何が言いたいか分からなかったけど、一つ分かった事は、全力で引き留めたかったらしいよ」

 

私「ふ~ん」

 

母親「戻るの?」

 

私「いや、もう疲れた」 

 

母親「そっか、お疲れ様でした」

 

私「サンキュww」

 

こうしてお店での勤務はあっけなく終わりました。

エピローグ

後日、ユニフォームを返却に店へ

ユニフォームを返却しにお店に足を運びました。

 

当然さながら、事情を知らないパート従業員の人たちは、

私に”残念”と”気まずい”の目線浴びせてきます。

 

とりあえず短い期間でもお世話になった私は、

諸事情を全て話、挨拶を済ませて事務所に向かいました。

ここに来て…

最後の給料を貰いに事務所に重い足を運んで、

 

私「短い間ですが、お世話になりました」

 

シェフ「これ最後の給与な」

 

給料を受け取り、席を立とうとした瞬間…

 

シェフ「ちょっと待って、もう一つ話がある」

 

私「はい、なんでしょう?」

 

見せられたのは、

私が取った予約に対するキャンセル分の見込み収益の保障と、

これまでに私が割ったお皿の弁償をしろという示談書でした。

その額約¥130000!!!

予約を取った分の見込み利益の損失補償は仕方ないと思いました。

約¥60000位でした。

 

納得いかないのはお皿の割った枚数が13枚で¥約70000!!!

わざと割ってしまったなら考え物ですが、

経年劣化、その他の理由もあったはずなのに全部私のせいになりました。

 

まぁここぞとばかりに全部乗っけて来やがりましたww

 

私「こんなに払う必要があるのでしょうか?」

 

シェフ「俺も良心位はある、今この場で払うなら半分で済ませてやるよ」

 

 

出典:銀魂

はぁ!?

言ってる事が良くわかりませんww

 

言い争うつもりはなかったので、

 

私「わかりました。それでいいです」

 

そう言うと、

もらった最後の給料から勝手に抜き始めて、

きっちり領収書で収入印紙付き!!

 

お釣りは確かに受け取った!!

  

まぁなんて几帳面な方でしょう?ww

 

バッかじゃねぇの!?

このクズ野郎が!!

 

そう心で呟いて、

お店を後にしました。

その後

先輩から、お店を紹介して頂ける話が浮上しました。

ありがたく、受けようとも思っていたのですが、

お世話になった先輩に恥をかかせたくないと思ったのもあり、

丁重にお断りさせて頂きました。

 

先輩ですら、

「幼稚なシェフだねアイツはww、だから誰も残らないんだよな…」

と言っていました。

完全に心が折れて…

その後、違うお店でもう一回挑戦しようか悩みましたが、

私の”心”が完全に折れてしまい、

本当の意味で挫折を味わいました。

 

「自分には2度と戻る事のない世界だろう」と….

The End

ピチポン

最後まで読んでくれて、

本当に有難うございました。

ABOUT ME
ピチポン
本業は小さな町工場で働く会社員。 趣味としてブロガーを経営していて、 将来的な立ち位置は「雑誌ブロガー」という姿を到達地点として目指しています。